ディープインパクト凱旋門賞3着


 残念…。最後の直線でTVを見ながら僕も必死で「あ・・あっ・・ああ・・あっ・・」と、まるでフリーザ最終形態を目にした時のクリリン並の語彙の少なさで応援したのですが…。インコでももう少しマシな応援する。日本の競馬ではスタート直後につまずいて出遅れようが、道中すごい勢いで引っ掛かろうが、その不完全な競馬っぷりを別次元の能力で補って勝利してきたディープインパクト。しかし凱旋門賞では完璧な競馬をしないと勝てない、ただそれだけのこと…。でもまさかあのディープインパクトが後ろから差されるとは夢にも思わなかった。ある意味でそれがディープインパクトや〜!(カメラが回ってない所でこっそりピーマンをよける彦摩呂)。




 それでも小柄な馬体に59,5キロを背負い、あの流れで先行してワンテンポ早く仕掛けた上での3着は十分あの馬のスペックが世界最高レベルにあることを証明している。並の一流馬なら間違いなく潰れてると思う。ゼンノロブロイあたりならたぶん途中でレースあきらめて逆走してる。それと同時にヨーロッパにおけるサンデーサイレンス産駒の限界も痛感した。日本競馬で無敵を誇るサンデーサイレンス産駒、その最高傑作でも勝てなかったのだから。といってもヨーロッパで猛威を振るったサドラーズウェルズの子供も日本じゃサッパリなので血統からくる向き不向きの問題も大きい。


 日本競馬の集大成ともいえるディープインパクトの敗戦により、瞬発力勝負の日本競馬を体現するような馬はどんなに強くても凱旋門賞で優勝するのは至難の業であるという認識を素直に受け入れる必要があるのでしょう。では日本の馬は凱旋門賞に一生勝てないかというとそんなことはなく、あっちの競馬に対応できる馬、先行できるパワータイプで、叩き合いをプラスに出来る3歳の世代トップを菊花賞を捨てさせて凱旋門賞に送り込んでいけばそう遠くない未来に勝てると私は考える。凱旋門賞馬がジャパンカップで勝てないように、日本のベストホースが必ずしもヨーロッパで最良の結果を残せるわけではない。日本ではディープインパクトよりも遅いけれども凱旋門賞ではディープインパクトより速い馬は存在し得る。まぁ「日本競馬の頂点が負けた」というのがショックの要因なのですが。逆に考えるんだ。頂点(速すぎる)だからこそ負けた、そう考えるんだ。


 現2冠馬のメイショウサムソンあたりは凱旋門を狙えるタイプにどんぴしゃでハマる先行ガチムチ系の欧州血統っスから(サドラーズウェルズの孫)、来年の日本競馬を棒に振る覚悟でヨーロッパに長期遠征ずれば結構いい線狙える予感がする。ただし今の3歳に有利な斤量システムがあるかぎり、4歳以降で勝とうと思ったら未知のエイリアン級じゃないと無理かも。やはり3歳のうちに挑戦するのが一番の近道だと思われるが、果たしてそこまで気概のある馬主が日本に何人いるか。フサイチのおっさんならやりそう。