『バッカーノ!』感想

禁酒法時代のアメリカを舞台に、永遠の命を手に入れたキレた奴らが繰り広げる奇妙でバイオレンスな群像劇!

 2007年にWOWOW(わうわう、と読みます)で放送されたアニメ。第一話を見終えた時点での感想は「それっぽいキャラクターを押し並べただけの中身からっぽレトルト食品アニメに決まってんべ」だったのですが、最終話を迎え、さらに改めて第一話を見直したところで「レトルト食品アニメだけど一つ一つの具が大きい…」に軌道修正。一つの事件に対して、箱根駅伝にエントリーできそうなほど多数の登場人物それぞれの視線でサッピング。おまけに時間の流れまで同じ鍋に放り投げてドロドロになるまで煮込もうとするので「カニ鍋だったはずなのに、なんだかすごくマーボー豆腐です…」みたいなことになって序盤は本当にわけがわからない。この感想が一番わけがわからない。

 キャラクターの絵柄だけ見ると「おれ、大手に就職決まった大学3年のTAKESHI。サークルも卒論も毎日がミスターポポとの修行のようなJYU-JITU-KAN。あとおれに足りないのは、恋という名のピッコロ様?!」みたいな胸キュン恋愛劇に見えるかもしれませんが、登場人物の2人に1人はドタマの狂った殺人中毒患者だから。おまけにダメージ表現が生々しくて猟奇的。脳味噌のシワまで見えるから。アンパン〜チ!的な子供に夢を与えるキラキラ星フェクトを想像してたら量産型エヴァにはらわた引きずり出されるエヴァ弐号機だった!みたいな感じだから。なので苦手な人は「このアニメによって精神的苦痛を与えられた!雑草に対し慰謝料を請求する!」なんてことがないように食事中に見るのはやめてください。

 結論としてはとにかく面白かった。僕はエニスちゃん!も捨てがたいけどニースちゃん!本日2月5日よりスカパーのアニマックスにて放送開始だョ!(自分含めて3人ぐらいにしか通用しないインフォ)。