米ドラマ『ＬＯＳＴ』感想

LOST シーズン1 COMPLETE BOX [DVD]

オーストラリアからロサンゼルスに向かうジェット旅客機が墜落し、48人の生存者が得体の知れぬ島に取り残される。そして南国の無人島には存在しないはずの数々の物や奇妙な出来事が彼らを襲う。

　アメリカ本国で私の愛する『２４』をぶっちぎったと噂のＭＡＸ１６０キロの怪物ルーキー『ＬＯＳＴ』。以前私は冗談で東京都荒川区出身だと書いたことがあるが、実際のところはアメリカはロサンゼルス(LA)そこから飛行機でおよそ９時間のところにある東京都荒川区出身なのでこの作品を見ないわけにはいかないのだ。感想を一言で言うなら「なにこれ意味わかんねぇ」なんですが、はっきり言って面白い。面って白言はっきりい(アナグラム)。

　ただし『２４』とは面白さの質が異なる。『２４』の場合、主役のジャックバウアーを大将格にしてスペシャリストの超人アスリートたちで構成されているため、どんなピンチに陥ろうがその危機を乗り切ることはあくまで前菜であり、いかなる斬新な料理法をメインディッシュに用いてくるのかという点に注目して見ることになる。しかし『ＬＯＳＴ』の場合は、基本的には素人や一般人から成る烏合の衆なので、「なにやってんだ馬鹿！」っていうミスやチョンボをしまくるわ余計なことしてくれるわで、危機を乗り切れるかどうか以前の段階、つまり「次は一体どんな危機に巻き込まれるのか？」という視点が主になってくる。無人島・素性もよくわからない４８名・通常では考えられない数々の謎等、幾重ものシチュエーションが合わさり「この先何が起こるかわからない」感は群を抜いている。

　つまり『２４』は限られた食材でいかに工夫を凝らして素晴らしい料理を作っていくのかを楽しむ「料理の鉄人」的な番組であるのに対し、『ＬＯＳＴ』は最高級の素材からどれだけ想定外のゲテモノが生まれるのかを楽しむ「愛のエプロン」的な番組と言えるだろう。

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それにしてもアメリカのドラマって手間も金もルパンが攻略する規模の金庫でも納まらないんじゃないかって思うんですが、ドラマ界での成功が異様なステータスに繋がったりするんでしょうか。下手なハリウッド映画より断然よく出来てる。しかしこれだけオカルトな展開や謎をすき放題むちゃくちゃに投げまくった後で、ちゃんと視聴者を納得させられるオチを持ってこれるんか？と少し不安もあります。アメリカでは今秋からシーズン３が始まるとか。まだおわってねーのかよ！(当然シーズン１もほとんどの謎が未解決のままですげー良い所で終わります。結末がつかないのが嫌だ！という人は見ないほうがいいかもしれません)。僕は一足お先にスカパーのAXNでシーズン２を見ます(^0^)ビデオ屋返しに行くのだりー。