雑草ゲーム塾

.hack//G.U. Vol.1 再誕

.hack//G.U. Vol.1 再誕


 架空のネットRPG「THE WORLD」を舞台にした物語。「トライエッジ」と呼ばれるゲームの仕様から逸脱した正体不明のPK(Player Killer)にキャラクターをキルされると、リアルで操作している人間までもが意識不明になってしまう。仲間を意識不明にされた主人公のハセヲは、トライエッジに復讐するために最強のPKK(PKを専門に殺すPK)として君臨するが…。という話。


 ジャンルはアクションRPGとなっているが、コテコテのストーリー追っかけ型であり、自分で操作している時間よりも強制イベントを見せられている時間の方が長いんじゃないのかと錯覚するほどで、言わば時間稼ぎのために定期的にカットインしてくるカメハウスの割合が異常に高くなったドラゴンボールである。フリーザ変身→カメハウスクリリン死亡→カメハウスカメハウス→悟空スーパーサイヤ人化→カメハウス→界王星→カメハウスみたいな。この手のタイプは言わずもがな、ストーリーを最後まで見たいと思わせるかどうかに全てがかかっているが、私個人はネットRPGのプレー経験も多少あり(PSOFF11)、SFじみた嘘臭い話、そしてなによりもカメハウス亀仙人が策略するランチさん絡みのちょっぴりエッチな展開に見られる「たぶん失敗するけど、今日の亀仙人ならもしかすると…?」という期待の直後にマシンガンで蜂の巣になった死に体の亀仙人がフレームイン。何を言おうとしていたのか私自身も全く検討がつかないスクランブル状態なのだが、要するに最後までピッチを落とすことなくこのゲームを続けることが出来た。(珍しい)


 ストーリー以外の部分では極力ストレスがたまらないバリアフリーが行き届いており、アクション戦闘も一見複雑そうに見えてその実ただのボタン連打じゃねーかっていうヤムチャのロウガフーフー拳的なこけおどし感でいっぱいだが、爽快感があってだんだん病み付きになる(テイルズシリーズの戦闘に似てる)。全体的にそこそこ楽しめたのだが、3回に分けて発売する理由が「金儲け」以外まるきり思いつかせないところはさすがにムカツキを隠せないというか、20時間かからず終わるもんを7ヶ月という短いスパンでしかも定価6800円で3つも発売する根性の汚さはバイキンマンと肩を並べる。あんま調子乗ってると食パンマン使ってドキンちゃん寝返らすぞ。