コンビニ店員の接客態度

 近所のスリーエフの男性店員の接客態度が気味が悪いほど良い。夜のコンビニの店員といったら終始無言で「いらっしゃいませ」すら言わないというイメージがあったのですが彼らは違います。まず元気が良いし背筋がピンとしている。人間があそこまで背筋をピンとさせるのは、走行中のハトバスの窓から東京タワーのてっぺんを見上げる時かパン食い競争の時だけ。それに比べて僕はといえば、CM中のタモさん並に士気が低い上に寒いから猫背ですよ。しかも猫が敵を威嚇する時だけに見せる攻撃的な猫背ですよ。そんな野郎が900円のニット帽かぶってポケットに手突っ込んだまま押しボタン式自動ドアってことに気づかずに3秒ぐらいドアの前で棒立ちしてから何食わぬ顔でぬっこり入ってくるわけなんですね。もし自分が店員だったらこいつにだけは絶対挨拶したくないはずなんですよ。


 でもスリーエフの店員は差別しない。アパルトヘイト的な思想がないから、たき火の近くでギターを弾けば森の動物たちが集まってくるし、小室哲哉のコーラスがなぜかスティービーワンダーに聞こえてくる。商品をレジに持っていけば何も言わなくても積極的に温かいものと冷たいものの袋を別々にしてくれる。存在感でいえばもはやM-1グランプリにおける中田カウス師匠を超えたといっても過言ではない。そしてお釣りを渡す時にはまるで野生のカバの尻をなでるかのような慎重さでそっと渡してくれる。野生のカバを怒らすと超怖いっつーことを本能的に理解しているわけです。普通は出てくれませんよ、うがいのCM。