おもしろSF小説

ハイペリオン (海外SFノヴェルズ)

ハイペリオン (海外SFノヴェルズ)

28世紀、人類の勢力争いの戦火をぬい惑星ハイペリオンを訪れた巡礼7人。時が逆行する遺跡「時間の墓標」と殺戮者シュライクの謎にとりつかれた彼らの宿命を描く傑作長篇。壮大なるSF叙事詩の開幕。


 ブックオフで100円で売られていて、あまりの嬉しさから一万円札にタバコを貫通させている時のMrマリック並の慎重さでレジまで運んだ。この本の文庫版は持っているんですが、なんとなくハードカバー版が欲しかったんです。SF小説というと小難しい設定勝負ありきで物語とかキャラクターの味が薄そう、みたいなイメージから敬遠している人がいると思うんですが、これはSF的な設定とエッセンスをしっかり保ちつつ、その枠の中で限界までわくわくストーリーを展開する、言ってみれば「歌の上手い中居正広」「ハゲてないジダン」「ゴール前でパスをしない柳沢」なのだ…!喩えがだいぶ違います。とにかくわかりやすくて面白いので、普段SFを読まない人にもおすすめです。エヴァとかエウレカの設定部分に興味深深丸だったタイプの人は適正あり。あと文庫の方が手に入れやすいと思います。ただ難点は全4部作の超絶大ボリュームぶり。第二部の『ハイペリオンの没落』で一区切りつきますが、長いのが嫌いっていう人はやめメッシゴーーーール!ふと思ったけど、FF13もSFがやりたいならいい加減グラフィックにばかり金かけすぎないで、シナリオにプロのSF作家を起用するとかしたらいいのに。ジェイムズ・P・ホーガンとか。無理。もし実現したら頭丸めてサイト上で顔晒しを約束してもいいぐらい無理。じゃあミステリー界から宮部みゆき。やべこれないとは言い切れない。あの人ゲーマーらしいし。とりあえずハイペリオンSF小説の面白さの片鱗に触れたらホーガン先生の『星を継ぐもの』を読むこと。ごめんゼシカが呼んでる。落ち。